今まで勘違いしていたかも!あなたが本当に欲しかったのはカービング板!?フリーライド板!?

最近はジャンプやパークでやんちゃするよりも、疾走感のあるターンで気持ちよくゲレンデを楽しみたい…。そう思っている方も多いのではないでしょうか?しかし、自分が滑りたいスタイルの板選びが、もしかしたら間違っているかも!?そんなあるある話から役立つポイントまで、スノボード歴四半世紀のベテランにお話を聞いちゃいます!

近年メーカーもカービングに力を入れ、増えてきている?!

近年「カービングボードが人気」というワードをよく聞きます。実際にメーカーでもカービングボードに力を入れて作っており、増えてきているそう。では、実状はどうなのか。実際にお店で聞き込み開始!

本当にカービング板を求めている人は多いのか?

カービングしやすい板と言ったら「ハンマーヘッド」と噂を聞いたので、ウィンタースポーツに精通する「スーパースポーツゼビオ 松本芳川店」へお話を聞きに行って来ました!さすが、スキー・スノーボードが盛んな長野!とても広々としたお店で、思わずキョロキョロ。早速、スタッフさんを発見!聞き込み開始です。

お話を聞いたのはこの方!

尾矢島文彦さん

スノーボード歴26年のベテランボーダーである尾矢島さん。ゼビオで販売をする前もスノーボード専門店に勤め、販売歴も20年という信頼できるプロフェッショナルです♪そんな尾矢島さんにカービングボードについて聞いてみましょう!

勘違いしてた?!カービングとフリーライド

そもそも、カービングはフリーライドカテゴリーのひとつ

━━━近年「カービングが人気がある」、「ハンマーヘッドという板がカービングしやすい」と聞いたのですが本当ですか?

尾矢島さん:確かに人気になってきているのですが、皆さんが思っている「カービングボード」、実は「フリーライドボード」の一つなので、ちょっとご説明しますね。

スノーボードを大きく分けるとスタイルは2つ。パイプやボックス、ジャンプなどをする「フリースタイル」と、山のてっぺんから下まで滑走する「フリーライド」があります。フリーライドの幅は広く、バックカントリーや、カービングもフリーライドのカテゴリーに入ります。

尾矢島さん:海外では様々なことができないと「フリーライドボード」とは言えません。山の頂上からパウダーを抜け、圧雪されたスキー場に入り、カービングやパークはもちろん、そのまま駐車場を抜けて、家の玄関まで滑れるものが「フリーライドボード」!

なので、カービング板の定義は難しいですね…。お客様にもよくカービングで切れる板が欲しいと言われるのですが「カービング専用板ではなく、1本でゲレンデを流した時に気持ちの良い板」のことを言っている場合がよくあるんです。

━━━なるほど…!わたしも勘違いしてました…!では、ハンマーヘッドなどのカービング専用板と、フリーライド板の特徴はどんな違いがあるのでしょうか?

尾矢島さん:お答えしますね!

ハンマーヘッド板の特徴

尾矢島さん:ハンマーヘッドと呼ばれる板は、先端が通常のラウンド状ではなく平らになっているのが特徴です。何故この形状だとカービングがしやすいかというと、有効エッジと言われる部分が長くなるためです。長いと雪面にしっかりエッジが立って噛んでくれるため、切るようなターンができます。ハンマーヘッドはどれも板が噛みやすいように弓なり状のキャンバー、もしくはハイブリッドキャンバーの板になっています。もし、キャンバーではないハンマーヘッドがあったら何か意図があるはずなので、お店の人に訪ねてみるといいですよ!

尾矢島さん:ハンマーヘッドの良いところはエッジを立ててターンするのが楽しいところ。反対にフラットに踏んでシューっと滑ることは不得意です。エッジを立てないと滑らないので、結構上級者向けの板になります。カービングの上手い方はターンをする際に、板を踏んで加速するため、緩やかな斜面でも加速できます。しかし、下手な人が滑ると加速もできず、ズレて滑らないので止まってしまいます。

だから、板がしっかり踏めて、ビュンビュンとカービングを決めたい人にはうってつけの板と言えます!注意点としては、パウダーを滑るには難しいこと、狭めのコースだと中々楽しめないため、広めのコースで滑ることの2点があります。そうすればとても楽しく滑れるはずです!一度友人がもっていたら借りたり、試乗会で試すのがいいかもしれません。ゼビオでも行ってるのでぜひ!

━━━ふむふむ。難しそうですけど、乗れるととても面白そうな板ですね…!

カービングボードのおすすめ

尾矢島さん:ハンマーヘッドを探されてる方によくおすすめするのは、YONEXの「スラスト」と「シマーク」。通常のボードではターンの最後でスカッと抜けてしまう感じがありますよね。でも、このボードでスピードを出してカービングすると、そのまま円を描けるくらい、ずっとエッジに乗り続けられます。初めて乗った時は、全然エッジが抜けないので、逆にバランスを崩して転びそうになりました(笑)。

【YONEX THRUST (ヨネックス/スラスト)】

出典:楽天

【特徴】

サイズ:157/161/169cm

構造:STOMP-TECH2.0+カーボンスクエアチューブ

素材:STABELA、高強度カーボン、ISOコア、アライドハニカム、SABELA、ゴムメタル、A.V.C

滑走材:ISO NANO HIGH SPEED グラファイト

【YONEX SYMARC(ヨネックス/シマーク)】

出典:楽天

【特徴】

サイズ:151/156/160cm

構造:カーボンサンドウィッチ構造

素材:高強度カーボン、ISOコア、ゴムメタル、A.V.C

滑走材:ISO NANO HIGH SPEEDグラファイト

尾矢島さん:こちらの2種類の板はハードブーツでやるスノーボード、アルパイン系の板が原型です。ヨネックスはアルパインボードも作っており、それをソフトブーツでも乗りやすくした、アルパインの中間と言える板が「シマーク」「スラスト」という感じです。

通常なら硬いほど、すぐ板に力が伝わるので、レースでもハードブーツが使われていますよね。だから「ソフトブーツ?」と思ったかもしてませんが、フリーライドやパウダーを滑る場合は足首を使うため、ソフトブーツを履くのが一般的。

だから板を購入する際は、自分のやりたいスタイルを店員に相談して相性のいいブーツ・バインディングについても聞いておくと、失敗なく最適なものが買えます!

フリーライド板の特徴

━━━では、フリーライドの板の特徴はどんなものなのでしょうか?

尾矢島さん:高い山から降りてスピードを出せる方なら、ノーズが長めでテールが短い板がおすすめです。ノーズが長いことで重心が後ろにいくのでパウダーでも浮きやすく、シェイプも太めで沈みにくくなっているものが多いですね。ノーマルなボードでゲレンデ横の新雪に入ったことのある方なら「こんなに簡単に浮くんだ」って実感すると思いますよ!

スノーボードって後ろ足で操作するイメージがあると思いますが、パウダーは前足で操作するのでサーフィンに似た感覚を楽しめます。ただ、この形に限らずフリーライド向きの板も多くあるので、気になる板があれば聞いてみるのが一番いいですね。

こんな板もおすすめ

尾矢島さん:例えばこのナイデッカーの「エスケープ メンズ」。こちらは、セットバック3cmになっているのでノーズが3cm長く設定されています。ウエストも割と太めのため、安定感があり浮きやすいのが特徴です。ナイデッカーは、滑走面(裏側)の素材にも凝っていて、海外ブランドでは珍しくグラファイトが使われています。

ソールの素材は世界的にも2社独占で、シンタードという製法が海外の最上級グレードでも一般的。しかし、この板はシンタードにグラファイトという炭素を練りこむことで、静電気を防止させてゴミの付着を少なくし、滑走性を持たせています。

尾矢島さん:値段が上がってしまうので、海外ブランドでグラファイトが使われているのはまれなんですよ。滑走性がよくなることでスピードが出て、さらに沈みにくくなります。そして、弓なりになっているノーマルキャンバー形状のため、エッジが雪面にしっかり食い込んでスピードが安定するのも魅力です。

また、近年世界的にも人気になっているウッド調のデザインでシックな仕上がり。表面のウッドには本物のベニヤが使われています。そうすることで衝撃吸収材としての役割も兼ねています。振動が少なければバタつかないし、フレックスもそんなに硬くないため、乗りやすくてなんでもできる板ですね!

出典:楽天

【特徴】

ボードサイズ:152/156/159/159w/162W/165W/162XW/169XW cm

形状:キャンバー

シェイプ:ディレクショナル

セットバック:3cm

「なんでもできる」ならオールラウンドボードを選べばいいのでは…?

━━━素朴な疑問なのですが、オールラウンドって板があるじゃないですか?あれは本当にオールラウンドだからフリーライドでもいいのでは?

尾矢島さん:難しいところですね…。例えば「グラトリを頑張りたいんです」っていうお客さんがいたとします。でも、普段は友達と普通に滑っていることが多く、1日の3割はグラトリを練習し、7割は友人とゲレンデを流すのだったらどこに重きを置くか聞くようにしています。「その3割のグラトリを上手くなるための板か、7割ゲレンデを流すのに気持ちの良いフリーライド系の板、どちらがいいですか?」と。

その回答で、その人その人のスタイルに合わせて「だったら、この要素の強いこの板がいいんじゃないですか?」とおすすめしているので、一概にオールラウンドでなんでもできて自分に合う板が見つかるとは言えないんです。

私は何も買わずとも、情報だけでもお土産にできればと思って販売をしているので、スタッフからうまく使って情報を引き出して、上手な買い物をして欲しいですね!

━━━販売員の鏡ですね〜!!勉強になりました♪ありがとうございます。

結論!絶対にお店で相談すべき!!

今回、お話を聞いてみて自分の使い方、ライディングスタイルで、何を選ぶべきか変わることを知り勉強になりました!パウダーやスキー場の圧雪など、滑る環境でおすすめするボードが変わるので、、本当に気にいる1本を買うには、しっかり相談すべきとシミジミ感じました。皆さんも自分と相性のいい板を見つけるためにも、お店を活用してみてください♪

ウィンターアイテムのことならゼビオ店舗へ

今回訪れたお店はこちら:スーパースポーツゼビオ松本芳川店